伝票について

皆さんこんにちは、南谷です。
今月も今日一日で終わりとなりますね。

この新人ちゃんブログは6月2日から開始していますので、約一カ月が経ったことになります。
少し早いですが、祝一カ月です!
これも、読んで下さる皆様のおかげかと思います。ありがとうございます。
これからもどうぞ、よろしくお願いします。

さて、本日は「伝票」についてご説明させていただこうと思います。

伝票の種類

伝票には種類があります。
それぞれ、「入金伝票」「出金伝票」「振替伝票」「仕入伝票」「売上伝票」があります。
これは、「伝票会計」において使用することになります。
しかし、この5種類の伝票をすべての会社で使用するわけではありません。
伝票会計には「1伝票制」「3伝票制」「5伝票制」の3種類があり、
どの方法で伝票会計を行うかによって、使用する伝票も異なってきます。

  • 1伝票制
  • 1伝票制では、「仕訳伝票」というものを使用します。
    この仕訳伝票、先ほどの5種類の伝票と一緒にご紹介することはしませんでしたが、振替伝票とほぼ同様のものになります。
    3伝票制や5伝票制で使用することになる振替伝票では、他の伝票で扱われない取引を扱うことになりますが、1伝票制で使用する仕訳伝票はすべての取引を扱うことになります。

  • 3伝票制
  • 3伝票制では、入金伝票、出金伝票、振替伝票の3種類の伝票によって仕訳処理を行っていきます。
    現金での取引は入金伝票、出金伝票に。それ以外の取引は振替伝票を使用します。

  • 5伝票制
  • 5伝票制では、入金伝票、出金伝票、振替伝票、仕入伝票、売上伝票の5種類、つまりすべての伝票によって仕訳処理を行っていきます。
    現金での取引は入金伝票、出金伝票に。仕入、売上の取引は仕入伝票、売上伝票に。それ以外の取引は振替伝票を使用します。

    次は、それぞれの伝票について、説明していきたいと思います。
    ※すべての伝票についてご説明していきますので、今回は5伝票制をとっているものとして見ていきます。

    入金伝票

    入金伝票とは、現金の取引において、現金が入ってきたときに起票します。
    例えば、売掛金の代金を現金で受け取り、

    現金 5,000 / 売掛金 5,000

    という、仕訳を起こしたとします。
    この場合、現金が借方に来ていますので、入金されていることが分かります。
    ですので、入金伝票を起票することになります。

  • 入金伝票の書き方
  • 日付…取引をした日付
    入金先…自社にお金が入ってきているので、自社の会社名
    勘定科目…現金の相手科目(仕訳の貸方に来ている科目。今回の場合は売掛金)
    摘要…取引の内容(今回の場合は売掛金の回収など)
    金額…取引金額

    出金伝票

    次に出金伝票ですが、これは現金の取引において、現金が出て行ったときに起票します。
    例えば、買掛金を現金で支払い、

    買掛金 5,000 / 現金 5,000

    という仕訳を起こしたとします。
    この場合、先ほどとは逆に、現金が貸方に来ていますので、出金されていることが分かります。
    ですので、出金伝票を起票することになります。

  • 出金伝票の書き方
  • 日付…取引をした日付
    出金先…支払った相手先名
    勘定科目…現金の相手科目(仕訳の借方に来ている科目。今回の場合は買掛金)
    摘要…取引の内容(今回の場合は買掛金の支払など)
    金額…取引金額

    振替伝票

    振替伝票は、他の4つの伝票とは異なり、借方・貸方のどちらにも任意の勘定科目を入れることができます。
    (入金伝票・出金伝票・仕入伝票・売上伝票は、借方・貸方のいずれかの勘定科目が固定されています。)
    しかし、任意の科目を入れることができるといっても、現金での取引は入金伝票、出金伝票を使い、仕入・売上の取引は仕入伝票、売上伝票を使用しますので、それ以外の取引を扱うことになります。

    仕訳の例として、事務所の家賃を支払ったとします。そして、

    地代家賃 10,000  / 普通預金 10,108
    支払手数料 108

    という仕訳を起こしたとします。
    この仕訳の場合、現金での取引でもありませんし、仕入れたり、売り上げている訳でもありませんよね。ですので、振替伝票を使用することになります。

  • 振替伝票の書き方
  • 日付…取引をした日付
    借方科目…仕訳の借方の勘定科目(今回の場合は※諸口)
    貸方科目…仕訳の貸方の勘定科目(今回の場合は普通預金)
    摘要…取引の内容(今回の場合は事務所家賃支払いなど)
    金額…取引金額

    ※借方、貸方のどちらかに2つ以上の勘定科目がある場合、「諸口」という勘定にまとめます。

    仕入伝票

    仕入伝票は、商品等を仕入れた際の取引を行ったときに使用します。
    なお、仕入伝票を起票する取引は、掛で行われたものと仮定します。
    ですので、商品等を仕入れ、3000円を掛にし、2000円を現金で支払った取引の場合は、

    仕入 5,000 / 買掛金 3,000
    現金 2,000

    この仕訳を一度仕入伝票で起票し、その後に

    買掛金 3,000 / 現金 3,000

    この仕訳を出金伝票で起票することになります。

    売上伝票

    売上伝票は、商品等を売り上げた際の取引があった場合に使用します。
    なお、こちらでも売上伝票を起票する取引は、掛で行われたものと仮定します。
    ですので、売上代金のうち、3000円を掛で、2000円を現金で受け取った取引の場合は、

    売掛金 3,000 / 売上 5,000
    現金  2,000

    この仕訳を一度売上伝票で起票し、その後に

    現金 3,000 / 売掛金 3,000

    この仕訳を入金伝票で起票することになります。

    いかがだったでしょうか。本日は「伝票」についてご説明させていただきました。
    書き方が分からないと難しく感じますが、覚えてしまえばそう難しく感じることもなくなると思います。

    本日もここまでお付き合いくださり、ありがとうございました。
    次回の更新は、7月7日の金曜日、七夕になります。
    次回もよろしくお願いします。